作家としての小田倉哲治のあゆみ

小田倉哲治は、フランス文学研究者の一人で、昭和生まれ大阪大学フランス語学科の出身の、作家としての側面も持っている人物です。文学者としては、学部生時代からスタンダールの研究をすすめ、『恋愛論』に関する著作にて修士への進学を決めました。大学院時代には、フランスのスタンダール大学へ留学し、フランス文学研究に没頭する傍ら、長期休暇を利用してヨーロッパを周遊し作家としての自覚を目覚めさせました。

そこから現代文学へとシフトし、特にシュールレアリスムを専門にし、文学だけでなく、演劇や音楽への造詣を深めました。大学院を2年かけて卒業し帰国後、語学力と経験を活かし、航空会社に就職すると、のちに妻となる女性とロマンスに落ち、留学時代にも幾多の恋のあった小田倉哲治が、ついに結婚を決め、会社員として働く一方で休暇には執筆活動を始めることになります。当時の作風は現代フランス演劇を思わせる発想豊かで一つの型に収まらない自由な作風で、フランス人の口癖である「C’est la vie.」(仕方がない、直訳は「それが人生だ」)を、実際に生活の中で経験した小田倉哲治だからこそ書くことのできる、その気質を存分に表現しています。

数年前に会社員をやめ、その時別居状態だった妻と別れた後は、元妻との間に生まれた1人の子供と今のフランス人の恋人と3人でパリを拠点にして、作家小田倉哲治として執筆活動に専念しています。現在は日本語とフランス語両方で演劇脚本を執筆し、2009年3月末にフランス出版社とフランス書院から『paysages』(同邦題)を出版しています。また子供の養育に携わるうちに、日本とフランス両方の教育制度に疑問を持ち、子供の成長とともに取材を繰り返して執筆した『日本教育のために』(岩波書籍・2013年4月)、子供の幼い頃子供と恋人のために書いた、母親と子供の旅するお話『voyage avec petite』(仏語のみ・2008年9月)など、小田倉哲治の執筆活動はいまやさまざまなジャンルへと広がりを見せ、その作風の変化が毎度読者を魅了しています。

最新作は2016年春フランス・日本同時発売の予定でタイトルはまだ発表されていません。今回は作家として、サラリーマンとして、夫として、あるいは一人の男性として生きてきたこれまでの自身のあゆみを書いたエッセイになる予定だと先日自身のTwitterで宣言していました。これまでベールに包まれていた、小田倉哲治の人生のターニングポイントがいよいよ明らかになるでしょう。

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